「人は自分が口にしたことは受け入れやすい」~ボブ・パイク
ボブ・パイクの5つの学習の法則の、2番です。
「人は自分が口にしたことは受け入れやすい」。
人から言われたことよりも、
自分で発言したことの方が、自分のこととして受け入れやすい。
自己責任が生まれ、行動として表れる。
なので、研修で講師が「これをしましょう」「あれをしましょう」と伝えるより、
参加者自身が目標を決め、行動計画を立てる方向に導くことが大切、というような意味の法則です。
一昨日、まさしくこれを実感するできごとがありました。
背景をお話すると、うちには2匹の犬がいて、
1匹は13歳のコーギー、もう1匹は2歳のノーフォークテリアです。
13歳のコーギーの方が高齢のため、後ろ脚のマヒや、腎臓などを患っています。
出張が多いため、留守にする際には、これまでは、よくドッグホテルにお世話になっていました。
ですが、13歳のコーギーの現状は、「介護」が必要な状態なので、
ホテルにお願いするのは、もう難しいな・・・ ということになりました。
検討の結果、自宅に世話に来てくださる、ドッグシッターさんにお願いすることになりました。
一昨日、そのドッグシッターさんとの顔合わせ、打ち合わせをしました。
犬の性格や普段の様子をお話し、
今後お願いするにあたり、散歩やゴハン、トイレのケアなど、
いろいろなことをお伝えする、という目的です。
その話の中で、2歳のノーフォークテリアの話もしました。
こちらは元気なので、特別なケアは必要ないのですが、
課題は、とにかく「自由奔放すぎる」こと(笑)。
13歳のコーギーを飼い始めたころ、犬のしつけにとても興味を持ち、
ドッグトレーニングについての講座に通うまでして、勉強したこともありました。
30代前半だったのですが、
人生やり直せるとしたら、ドッグトレーナーになりたかったなぁ、と
真面目に思っていたりしたほどです。
ですので、コーギーとは、教室に参加したり、
ボランティアで老人ケア施設訪問をしたり、していました。
理解できる言葉も多く、「お利口」にボランティア参加できていました。
ところが、今の2歳のテリア。
手を抜いたというか、2匹いるとしつけにくいというか、
理由(言い訳?)はいろいろあるのですが、
まったくと言っていいほど、ちゃんと教えていません・・・。
その結果、「自由奔放すぎる」状態になっています。
そして、ドッグシッターさんとの打ち合わせで、それを伝えていました。
「えっと・・・ スミマセン、猫が大好きで、散歩に出たら、猫のいそうな藪をめがけて突進するので気を付けてください」
「ゴハンはドライフードだけだと食べないので、これをかけて・・・」
・・・と話している間も、シッターさんの顔をめがけてジャンプ!遊ぼうよー!と。
もう、恥ずかしくて、嫌な汗をかきました(笑)。
現状の行動も、こうなってる理由も、
何をしなければいけないかも、全部、わかってるんです。
でも「やってない」、そして、理由は言い訳ばかり。
話しているうちに、これではいけない!と自然と思いました。
誰かにご迷惑をおかけしているわけではないので、
別にいい、と済ませることもできるのですが、
自分として、それではいけない、と思いました。
シッターさんも、しつけのアドバイスをする役割ではないので、
何かを指示したり、アドバイスされたりすることは、ありません。
これがまさしく、
「人は自分で口にしたことは受け入れやすい」
ですね。
状況をリアルに想像していただくために詳しく背景をお書きしましたが、
お伝えしたかったのは、
- 「やってない」「やれてない」と認識していることを、誰かに伝えるのはとてもイヤなことである。
- それを伝えているうちに、改善しようという意識が自然にわいてきた。
- 翌日の散歩のときから、早速行動を変えてみた。
ということなのです。
講師が正論を伝えるのではなく、
こうした気づき、行動変容につながる場、を、
研修の中でもどんどん創り出していきたいですね!
この記事へのコメントはありません。