1. HOME
  2. ブログ
  3. 研修参加者の経験を引き出す

研修参加者の経験を引き出す

「人は自分が口にしたことは受け入れやすい」~ボブ・パイク 学習の法則#2

研修講師、上司、親・・・などから他の人から言われることより、
自分で決めたこと、自分の発言、の方が自己責任が高まり、
行動変容につながりやすい。

ということで、『参加者主体』の研修では、とにかく参加者が言葉を発する(書く・言う)機会を
多く設ける工夫をいろいろと実施します。

その中の一つが、参加者の過去の経験を引き出す、というものです。
過去の成功事例、失敗談、を共有してもらい、そこからお互いに学びを得る。

その際に避けたいのが、
誰かの自慢話(成功談)のオンパレードになったり、
失敗談を共有するにことにためらいや壁があり、オープンな共有にならない、ということです。

「お互いの学びのためなのでぜひ!」なんて講師が促したとしても、
参加者の方のプライドや、参加者同士の微妙な力関係などが働き、
思うようにオープンな共有にならないことも考えられます。

そこで提案したい工夫が、「第三者の話にしてしまう」テクニックです。
自分の失敗談ではなく、他の人の失敗事例から共有してもらうのです。

「皆さんご自身はそんなことはしないかもしれませんが、
他の人がやっているのを見て、あれは良くない、と感じたことを共有してください。」

上司になるのは初めてでも、部下として上司と接したことはあるはず。
講師になったことはなくても、研修に参加したことはあるはず。
接客は初めてでも、客になったことは絶対あるはず!

自分が受けた側で嫌だったことの共有、でも言いわけです。

「あー、いるいる、そんな上司!」
「嫌だよねー、そんな接客!」

と共感しながらどんどん共有してもらいます。

ディスカッション中、他の人の発言を聞きながら、
その「悪い例」がまるで自分のことを言われているようでいたたまれない・・・
と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
でもそれは「告白」する必要はないので、その方が恥をかくことはありません。
「自分の失敗事例を話す」のと比べると、大きな差があります。

経験から学ぶことは大きい。
その学びをより大きくするためのちょっとした工夫です。
応用なさてみてください!

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

関連記事

Features ~主なご支援内容~

2013年8月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  

最新の記事

月を選択