「そんなこと知ってる」対策
研修講師をしていると、
どう対応しよう!?!?と悩む方や場面に遭遇することも、あります。
弊社の「トレーナー養成ワークショップ」でもトピックとして取り上げることの多い、
「対応が難しい参加者」です。
否定的な発言が多い
ディスカッションやワークに参加しない・発言しない
寝る
電話で中座する
本質的ではない質問を続ける
などは、よく出てくる事例です。
目的・ゴール設定を明確にしてデザインする、
上司を巻き込んで研修への参加目的を具体的にしておく、
事前の情報共有を工夫する、など、
研修前に手を打つことで目的意識を持って参加していただく、
というのも大切な戦略なのですが、
とはいえ、やはり当日の対応が必要になる場面もあります。
その中で、今日は、「そんなの知ってるよ」というケースを考えてみましょう。
その気持ちがどう表れるかと言いますと、
研修中に、自分はすでにこれには詳しい、よく知っているということをアピールする、
あるいは、発展して、講師の話の重箱の隅をつつくような発言をする、
今さらなぜ自分がこの研修に呼ばれたのかわからない、というような発言をする・・・
というような行動が多いでしょう。
研修と言えば知識を吸収する場だと認識している場合、
知識として知っている=学ぶ必要はない、と思うわけです。
そんな方に皆さんだったら、どうアプローチしますか?
「正解」は決して一通りではないと思いますが、
あまりうまくいかないだろう、と思うのは、
1) 理論に対して理論で攻める方法
2) その人と戦うこと
です。
具体的には、
この研修のコンテンツを学ぶことの意義や重要性を改めて講師が熱く語る、
頭で理解するだけではなく、実践できて初めて意味がある、ということを伝える、
その人が知らないであろう最新情報で攻める、
その人の間違いを指摘する、
などです。
こういう場面を想像しただけで、胃が痛くなりませんか?
先日、上記の4つの上2つを行っている現場を目撃しました。
最後まで「決着」はつかなかったようですが、いたたまれない場面でした。
お勧めのアプローチは2つです。
1つ目は「経験→気づき→理論」。
頭で理解するだけではなく、実践できて初めて意味がある、
というのは、まったくその通りだと思いますので、
それを「伝える」のではなく、「実感」「納得」してもらう必要がありますよね。
そのためには、理論から始めるのではなく、
「経験(体験)→気づき→理論(補足)」というデザインにする方が良いでしょう。
持っている知識を活用して何かにチャレンジする
あるいは
実践を求めるような体験ワークをする
ということを最初に持ってくることで、
そこから、自分が今日この研修に参加する意義を見出してもらうのです。
2つ目は「敵に回さない。できれば味方にする」。
方法はいろいろあると思いますが、
とにかく、絶対に敵対関係にならない。
知識を活用してもらって、講師を助けるくらいの立ち位置になってもらうのです。
Win/Winの関係構築ですね!
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