基本の再確認をどう研修デザインするか?
先日ある研修のデザインを練り直し、リハーサルをする、ということを行っていました。
クライアント様はホテルで、研修のテーマは「CS向上」です。
私自身が講師をするのではなく、他のメンバーが担当するので、二人でリハーサルをしていました。
今回のご依頼は、
「接客の基本的なことの再確認と、スキルのブラッシュアップ」です。
その「基本的なことの再確認」をどうデザインするかで、あれこれ考えました。
つまり、例えば、わかってはいてもこんな風な顔になってしまう瞬間って、現実にはありますよね。
(いやいや、そもそもお荷物に座ってるし!)
ホテルのスタッフは常にお客様には笑顔で接しましょう!
なんて、講師に研修で言われても・・・ですよね。
そこで特に強く意識したのがこれです。
パイクの学習の法則 2
「人は自分が口にしたことは受け入れやすい」
わかっていることを講師に言われても、
なぜ今さらそんな研修?と反感を買ったり、聞き流されたりするものです。
なので、自分の言葉で、「確かに正直そういう瞬間はありますね・・」と言葉にしていただくには
どうすれば良いか?というのをデザインする工夫をしました。
どんな質問を投げかけるか?
どんな体験を研修中にしてもらうか?
さらには、「ダメ出し」「できてないことを指摘される」というスタイルではなく、
楽しく安心して学んでいただける環境を作ることが大切なので、
それにも工夫が必要です。
新入社員ではないので、すでに持っている経験・知識を尊重したい、というのもあります。
そこで考えたのが、
自分のことは棚に上げて話してもらう機会を作ることです。
自分はできている(つもり?)でも、実際他のスタッフができていないこんな場面見ますよね、
というディスカッションをしてもらうのです。
一見、無責任に見えるかもしれませんが、
「他のスタッフができていないこんな場面」という例に挙がってくる内容が、
実は自分もそうだったりすることは結構あるものです。
「あ、まずい、それ私もやってるかも・・」と内心ドキッとするかもしれません。
でもその場でそれを告白する必要はありませんし、
誰かに指摘されることもありません。
内省し、自分の行動を振り返って今後どうするかを見つけていただければ良いのです。
講師に言われると反感を感じたりしても、
同僚の言葉には素直になれたりもするものです。
また、基本の知識の確認にも、いろいろ工夫しました。
すでに知っていることを、講師が講義するのを聞くというのは、最高に退屈な研修ですよね。
なので、クイズや、チーム対抗のゲーム性のあるグループワークなど、
楽しんでいただけるしかけを考えてみました。
頭ではわかっていること、を、「わかった」ではなく、「できる」にして研修を終えることができる
デザインになったのではないかと思います。
私自身が担当するわけではないのですが、今から皆さんの反応や、
その後の変化が楽しみです♪
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