研修参加者の主体性を引き出す
ボブ・パイクの「参加者主体の研修手法」では、
研修参加者の主体性を引き出すことを大切にしています。
何のために研修を行うかということ、ビジネス上の成果を出すためです。
研修で何かを習得すること自体は、目的ではなく、成果を出すために必要な手段、ステップにすぎません。
ですから、研修終了後に、参加者が学びを実践し、
その結果としてビジネス上の成果を出すことが目的なのです。
研修が終わったとき、参加者の各職場に、もう講師はいません。
ですので、講師に指図されるから動くのではなく、
参加者が主体的に学びを実践していく必要があります。
そうなるためには、研修中から主体的に考え、アクションプランを決め、
主体的にそれを実践していく姿勢を持っていただくのが良い、と考えています。
その主体性を引き出すためのカギの一つが、
参加者に自分で決める、選択する、という機会を研修中に提供することです。
「言われたからやる」というやらされ感ではなく、
「自分ごと」として捉えてもらいたいからです。
・・・という考えのもとに行っている、
「トレーナー養成ワークショップ」にご参加いただいた方から、
こんなコメントをいただきました。
名言だと思ったので、ご本人の許可を得て、こちらに転載させていただきます。
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主体的になってもらうということは、
今まで「教える人」「教えられる人」のように明確にしていた境界線を
少し曖昧にすることでもあるのかな思いました。
「ゆるめる」ことに関して一般には「コントロールが効かなくなるのでは」という不安を持つために
なかなか踏み込めませんが、しくみさえ整えればお互いにとって得るものは非常に多いと改めて感じました。
親も、上司も、教員も、モチベーションが上がらないとか主体的でないとか、
相手について何か述べる前に、まずは「ゆるめる」方法をじっくり考える必要がある、
そしてその鍵は「”自分で選ぶ”環境を作る」ということなのかもしれないとしみじみ思いました。
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境界線をあいまいにする・・・。
私も考えさせられました。
皆さんはどう思いますか?
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