印象に残った言葉集@ボブ・パイク・グループのカンファレンスから
9月11日~13日にミネアポリスで開催された、ボブ・パイク・グループの第20回カンファレンス。
その参加レポート(概要編!?)は、先日アップしました。
今日は、カンファレンス期間中に印象に残った言葉を集めてアップしたいと思います。
会期中に、チーム対抗戦の中でツイートした数でポイントがもらえる!というのがあり、
備忘録を兼ねてたくさんツイートしたので、それをここに掲載しつつ、追加していきます!
まずはボブ・パイク氏の言葉から。
*Focus on audience when you tell a story.
Not for making you a hero, but tell if there is a learning point for them. ~Bob Pike
ストーリーテリングのセッションでの言葉です。講師が自分の体験談など(ストーリー)を語るのは、
伝えたいポイントを明確にイメージしてもらったり、ストーリーと関連付けることによって大事なポイントが
記憶に定着することをサポートするので、講師にとって大切なスキルです。
ただ、それは自分がヒーローになるために、武勇伝を語るのではなく、
参加者にとって得るもの、学びのポイントがあるのであれば、語る価値がある、と。
*WHAT he did was right, but HOW he did was wrong ~ Bob Pike,
from his personal experience with a President he reported to.
これもストーリーテリングのセッション中。
ボブが若かりし頃、ある会社で大抜擢されてヴァイスプレジデントになったときの失敗談を語ってくれました。
その中で、上司である社長から言われたこと、その時の状況を話してくれたのですが、
「彼が言ったこと(what)は正しいことだった。けれども、その伝え方(How)は間違っていた」
リーダーシップ、上司部下の関係、コミュニケーション・・・
いろいろなことに言えると思いますが、
「やってること・言ってることは正しいけれど、そのやり方・言い方がね・・・」というものです。
そのポイントをいかにもビビッドに伝え、記憶に残るボブのストーリーでした。
*Emotioal roller coaster ~ Bob Pike
ストーリーテリングのコツの一つが、聞き手に感情移入してもらうこと。
話し手と共感しながら話を聞いてもらうのです。
話し手の感情の浮き沈みと、聞き手の感情の浮き沈みが一体化すると言いますか・・・
それを「感情のローラーコースター(ジェットコースター)」と表現していました。
ストーリーテリング、もっと上達したい!
*1グループの人数の目安は5名~7名
これはボブ・パイクの手法ではいつも言っていることです。
その理由としては、少なすぎると、誰か一人が仕切ってしまいやすいから。
多すぎると発言しなくても逃れられる人が増えるから。
・・・なのですが、それに加え、
少なすぎると、「考察タイプ」の人に、考える時間を与えられないから、
という理由があったのです!
(「考察タイプ」については以前のブログをどうぞ。)
これは、私にとっても大きな気づきでした。
なーるーほーどー!
常にペアや3人だと、話さずに考えたい人にとっては大きなストレスですよね。
*「専門家」は嫌われる ~ Bob Pike
例えば何かの販売員の方とあなたが会話している場面で、
その販売員の方があなたに一切質問することなく、その商品の良さをとうとうと話し続けたら、どうでしょう。
最初は興味を持っていたとしても、だんだん嫌になりませんか?
「売りつけられる」ような感じが好きな方はあまりいませんね。
確かに販売員の方は、あなたが知らない、その製品の良さを熟知しています。
あなたにとってのメリットもお見通しかもしれません。
でも「売りつけられる」ような会話は、やはり不愉快でしょう。
つまり、Tellではなく、Askが必要なのですよね。
では、自分が講師になったときは、どうでしょう。
参加者に「Tell」ばかりしてませんか?十分「Ask」できてますか?
*Culture is unspoken, there are unwritten rules. It is unfair to expect without training
~ Dave Arch in Opening Key Note
これは基調講演で印象に残った言葉の一つです。
「暗黙の了解」というか「暗黙のルール」が組織にはあります。
新しくメンバーになった人に、その「暗黙」を教えずに、
でもそのルールを守ることを期待し、守れていないと責める・・・ようなことは、公平ではない、と。
・・・思い当たること、ありますね。
*Learning happens when you pause ~Rich Meiss
これはプレゼンテーションの声やジェスチャーの使い方のセッションでした。
間を取ることの大切さを表す一言。
講師が沈黙したときが、学びの瞬間だ、と。
講師が黙ったとき、参加者は考える時間が取れる。
そこで情報が整理できたり、記憶にインプットできたりする。
講師がずっと話し続けていると、その隙を与えない、ということになるわけですね。
*意思決定を行う際には、どんな決定手段を取るかを予告しておこう。 ~Rich Meiss
ファシリテーションスキルのセッションでリッチが言っていた一言。
「皆さんの意見をぜひ聞かせてください!」と言って率直な意見を求めておきながら、
最終的に「ボス」が「では最後は私が決めます」と「独断」してしまっては、不満につながります。
意見を求める段階で、「最後は私が決めますが、参考に聞かせてほしい」なのか、
「最後は多数決」なのか、あるいは他の方法なのかを予告しておこう、と。
*Struggle leads to learning ~Becky Pluth
これはベッキーの言葉。
解決しよう、答を見つけよう、と、参加者自身が試行錯誤することが、学びへつながる。
すべての情報・解答を「親切に提供する」ことは、
(英語でよく spoon feed という表現を使います。
口を開けて待っている人にスプーンで食べさせてあげることで、
なんでも手取り足取り与えることのたとえです。)
真の学びにとってベストではないという含みです。
以上、心に残った言葉を連ねてみました。
今年もたくさんの学びとアイデアとエネルギーをもらったので、
今後の自分自身の糧にしていきます!
この記事へのコメントはありません。