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ブレイクアウトルームの巡回

すっかり定着したオンライン研修。オンライン研修を効果的に行うための研修を開催させていただく中で、ご参加の皆様(研修講師、社内講師)からお聞きすることで、とても気になることがあります。それは、オンライン研修中、各ブレイクアウトルームの様子を講師がどのように把握するかについてです。

オンライン研修中、ブレイクアウトルームに分かれて数人でディスカッションやグループワークを行う際、講師は各グループの進捗が気になるところです。対面の研修であれば、会場内を巡回し、様子を把握することができます。オンラインの場合も、講師が各ブレイクアウトルームに移動して様子を見ることは機能的には可能です。ですが、講師が入ってくると参加者の皆さんが緊張する・・・という配慮から、「姿を消して」様子を見に行くということが多く行われているようなのです。つまり、カメラをオフにし、ミュートにし、場合によっては表記の名前も変更したりして、入ってきたことに気づかれないように、気づいたとしても誰かわからないようにする、というのです。

参加者の皆さんを緊張させないようにしたい、という意向には賛同です。でもそのやり方って、「のぞき見」とか「盗聴」ではありませんか?フェアではないと思いませんか?ブレイクアウトルームに入っている人数は表示されているのが普通なので、「誰か」が入ってきていることは参加者の方にはわかるはずです。「監視されている」という風に感じる方もいらっしゃるでしょう。そのような状況は学習環境として、心理的な安全性が保てているとは言い難いのではないでしょうか。

講師がブレイクアウトルームの様子を見に行くには、理由があるはずです。グループワーク進行中に質問があれば対応したい、軌道修正が必要であればサポートしたい、などが主なものだと思いますが、であれば、その意図を伝え、途中で入ることを予告した上で入り、必要がなさそうであれば退出する、というのでいいのではないでしょうか。講師のその意図と行動を受け入れてもらえるだけの関係構築ができていないとすれば、別の問題がありそうです。

講師や、いわゆる事務局の方が、参加者の誰がどんな発言をしているかを聞き、評価をしようとすることもあるようです。研修は、アセスメントや試験の場ではありません。これは対面でも同じですが、研修の場は学びの場です。安心・安全であることは、効果的な学びの大前提です。

オンライン研修の定着が進む中、この例のような「良くない」習慣が定着しないことを願ってやみません。

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