講師の役割・在り方
『参加者主体』の研修における講師の役割をどう捉えるかについて、
ボブ・パイク氏が『クリエイティブ・トレーニング・テクニック・ハンドブック 第3版』で述べている、
私の大好きな言葉を紹介したいと思います。
「どんな方法よりも、このトレーナー主導で参加者主体の方法は、
トレーナーであるあなたにとって多大な自己鍛錬になるでしょう。
しかし、この修行を行うことによって、
参加者が他の方法では得られないような自己発見をすることを助けられるのです。
このトレーナーの役割は他の役割(一方的に教える役割など)に比べると
あまり重要に見えないかもしれませんが、実は大変重要なのです。
一見、あまり素晴らしい役割に見えないかもしれませんが、
インパクトはより大きいのです。」(P160 より引用)
「あなたの役割は大切に見えないかもしれませんが、大切なのです。」
「ときどき、あなたが必要とされていないようにも見えるかもしれませんが、必要なのです。」(P161 より引用)
いい講師に必要なことは「インパクトのある話し方」「受講者を惹きつける話し方」「眠くならない話し方」を磨いて、
自分が舞台の中心で注目されることではありません。
講師が目立ったり、講師が印象に残るような研修ではなく、
参加した人が主役なのです。
実際、研修中に参加者のみなさんがグループワークなどに楽しく、熱く、夢中になっていらっしゃるのを見て、
講師である自分がなんとなく「仲間外れ」に感じることがあります。
「皆さん楽しそうでいいなぁ。私も仲間に入りたい・・・」と。
そんなとき、上記のボブの言葉を思い出します。
でも研修担当者の中には、まだまだ「講師の先生から厳しく指導」してください、
という意識をお持ちの方もいらっしゃいますよね・・・。
研修に大切なことは役に立つコンテンツを教え込むことだ、と思っていらっしゃるというか・・・
まだまだ普及活動しなくては!!
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