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正論の押しつけになっていませんか?

ボブ・パイク氏の提唱する「参加者主体の研修手法」の理論の一つに、
経験 → 気づき → 理論
という組み立て順序があります。

研修をデザインする際に、必ずしも理論の説明を最初に行う必要はなく、
経験を最初に、そこから気づきを得て、最後に理論で補う、という流れで組み立てるのです。

ここで言う「経験」というのは、研修の場で何かを体験することの他に、
過去の経験を引き出すようなことや、すでに持っている知識を活用してもらうようなことも
含んでいます。

実際、ボブ・パイク・グループの研修はもちろん、
弊社が行うすべての研修は「参加者主体の研修手法」を用いてデザインするため、
経験 → 気づき → 理論
という組み立て順序でデザインすることがとても多いです。

この手法を講師養成プログラムでご紹介する際に、
理論の説明から始めずに、
経験 → 気づき → 理論
の順でデザインすることで得られるメリットがどんな点にあると感じたかを
ご参加の方にお聞きすると、次のような答えがよく返ってきます。

*抵抗なく受け入れられる
*腹落ち感がある
*好奇心がわく
*入り込みやすい
*最初に体験するので、後の説明に納得感がある

一方で、「最もよくあるパターンはどういう順序か」をお聞きすると、
理論 → 気づき → 経験
だという答えが圧倒的に多いです。
つまり、〇〇とはこうするべき、こうあるべし、という説明があり、
それに対して「なるほど」という気持ちを持ったあと、
グループワークやロールプレイなどを行う、というパターンです。

その場で体験できない・しないにしても、
予備知識を使ってクイズや課題に取り組んでいただき、
それに対する解説をするという形で理論の説明を行う、
という流れでもいいのです。
知識インプット型の専門的な内容でも同じことです。

 

その変化を加えるだけでも、
一方的な説明や正論の押しつけ、ではなく、
上記のような印象を持ってもらえるデザインに大きく近づきます。

先日もある研修で「非常に受け入れやすかった」とコメントしてくださった方がいらっしゃいました。
皆さんの研修も「上から目線」の「べき論」の押しつけになっていないか、ぜひ検証してみてください!

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