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ASTD 2011 @Orlando 5/25

ついに最終日。

今年の参加者は8,500名。DSC00424s
うち2,100名がアメリカ以外からの参加で、うち119名が日本人。
やはり最多は韓国でした。

今朝は、リーダーシップの大御所

ジャック・ゼンガー氏のセッションでスタート。
テーマは、短時間のコミュニケーションを
いかに有効活用してリーダーシップを発揮するか、
その6つのステップ。

部下へのコーチングなどは長時間でないといけないわけではない。
短時間でも相手に大きな影響を与えることは可能。
DSC00422s
例えば出張から戻った時。
たまったメールを片付けることから始めるのではなく、
20分でいいのでオフィスのみんなに声をかけ、
留守中の情報を収集、みなの仕事・成果に対して感謝の言葉をかける。
Magagement By Walking Around - これが大きな違いを生む。

というように、自分から率先してコミュニケーションをとることで、
自分のペースを作り、コミュニケーションのあり方の主導権を握る、
どんな風にコミュニケーションして欲しいか、期待値を相手に伝える、
ときにはアジェンダのない、フリーで話す時間を取る、などのポイントを紹介されました。

コーチング、部下育成は大事だけど、時間がない・・・
というジレンマをよく聞きますが、
そういうリーダーの方へ、いかに効率いいコミュニケーションで、
かつリーダーシップを発揮するのか、具体的なアドバイスがぎっしりでした。

続いて、知識・専門技術の継承をテーマにしたセッションへ。
スピーカーは WIlliam Rothwell 氏。

ベビーブーマーが大量に引退・退職することへの準備として、
知の継承がアメリカでも課題のようです。

12の方法が紹介されていました。
例えば、クリティカルな出来事について語る、というもの。
これまでのキャリアの中で、特筆すべき出来事は何か、
その時、どんな課題があって、どう対応したかについて語ってもらい、
そこから学ぼう、というのです。

これは知の継承だけでなく、
管理職向けの研修や、コーチング
企業文化の醸成、サービスの方針や行動指針の浸透などにも、
広く使える手法だと思います。

午後は、David Rock 氏の脳科学に基づいた組織開発のセッションに参加。
David Rock氏は脳科学に基づいたリーダーシップやコーチングを
専門にしている方で、来日もしたことがあります。

驚きと、納得の連続の1.5時間でした。

例えば、肉体的な苦痛(例えば頭痛)と、
精神的な苦痛(例えば職場の人間関係がうまくいかない)。
その両方の苦痛に対して、脳は同じ反応をするそうです。
一説によると、頭痛にアスピリンが効くのと同様、
精神的な苦痛にもアスピリンで症状が軽減されるとか。

リワードはエンゲージメントを高める。
逆に、脅威を与えることはエンゲージメントを下げる。
そのどちらに気持ちが傾くか、脳は5秒に1度、何かしらの判断をしているそうです。

エンゲージメントの上げ下げに影響を与える5つの要因について、
詳しく説明がありました。
中でも最も影響が大きいのが、リーダーのFairness(公正さ)だそうです。

大きな納得は、ボブ・パイク氏の理論と通じることの再確認、
脳科学的に裏付けされていると確信できたことの数々でした。

選択肢、選択の自由があるかどうかがストレスに大きな影響がある
健全な競争 = 他人と比べるのではなく自分自身との競争をうまく活用する
仲間として受け入れられている感覚が不可欠 = 全員を巻き込む『参加者主体』

集中を邪魔することがあると、その邪魔そのものから受けるストレスより、
邪魔を排除することに対してより多くのエネルギーを使い、疲労を感じる。
これは、研修のオープニングで以下にそういった「邪魔」を排除して
集中力を高める必要があるか、に通じるものだと思いました。

どんどん発展している奥が深いので、
これからも勉強していきたい分野です。

そして、クロージングのセッションは 元 US Navy Blue Angels のJohn Foley 氏。
飛行訓練の映像を通して、
少しのズレやミスが生死に影響する訓練において、DSC00425s
お互いを心底信頼できる関係をどう築くか、
レベルの高いパフォーマンスを生むためのコツが何かを解説。

3機が接近して飛行する映像があったのですが、
お互いに18インチ(40数センチメートル)しか離れていない状態で飛行しているそうです。
スゴイ・・・。

ミスをした人には率直にフィードバックをする。
そして、ミスをした人は素直に受け入れ、
I am sorry. I will fix it next time.

そして、最後のメッセージは、
I am glad to be here. とみんなが言える組織に、と。

聴衆の皆さん、きっと、
I am glad to be here – 参加して良かった!
と感じて会場を後にしたと思います。

今年は、Engagement という言葉が、
いろいろな人のセッションで、何度もキーワードとして出てきたように感じました。

大きな動きとしては、2~3年前から引き続いてソーシャルメディア、
さらに新しいテクノロジーの数々が、
学習のツールとして発展していることでしょうか。

ご参考までに、ツイッターのタグは #ASTD2011 です。

もうひとつ感じたことは・・・ 
原理原則は普遍である、言い換えると、
いつの時代も変わらない真実がある、とでも言いましょうか・・・。

今日のジャック・ゼンガー、昨日までのケン・ブランチャード、マーシャル・ゴールドスミス、
50年以上4レベルの評価を唱え続けたドン・カークパトリック、
そして30年以上『参加者主体』のクリエイティブ・トレーニング・テクニックを
提唱しているボブ・パイク、など、何十年も活躍を続ける方々がいます。

私は、今年で5回目の参加でし

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